進化論の難題(その2)

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進化論の難題(その2)

最初の生命の起源

進化論では、38億年前に無生物(生物でない物質)から単細胞生物が発生した。そして、自然選択を繰り返すことで進化し、ヒトにまで進化した。」と言います。これが、現代社会のゆるぎない常識となり、世界中のほとんどの人が信じています。しかし、進化論は、どれほどの証拠に基づいているのでしょうか?

中学理科の教科書は、ダーウィンの進化論を次のように紹介しています。

【チャールズ・ダーウィンはガラパゴス諸島では島ごとに形が少しずつ異なる生物たちに出会い、彼の進化論は大きな影響を受けました。1859年に出版された「種の起源」の中で、「自然のなかでは同じ種であってもいろいろなタイプ(変異)が生じ、これらの間で競争が起こり、勝者が生き残る。自然は、この競争に強い性質を持った勝者を選び、代を重ねることで進化する」という自然選択説を説きました。】

まず、ここで、自然のなかでは同じ種であってもいろいろなタイプ(変異)が生じたのは、ダーウィンは種類の中の変異を見たのであって、別の種類への進化ではありませんでした。そして、未だに別の種類に進化したことは観測、確認されたことがありません。‘絶滅種’や‘絶滅危惧種’はよく耳にしますが、‘新登場種’や‘新登場期待種’なんて聞いたことがありませんね。

さて、ここでもう一つ、ダーウィンの説明には重大な欠陥が見えています。進化は既存の生物種に自然選択が起こるとしていますが、生命の起源、最初の生物の起源については(著書「種の起源」の中にも)一切触れていません。

今では単細胞生物の細胞内が電子顕微鏡で見えていますが、まるで大都市の構造のようであり、想像を絶する複雑さです。現代の進化論で、最初の生命(単細胞生物)がどうしてできたのか全く説明できていないのです。沼の澱みで、あるいは海底の熱湯噴出口で偶然に発生したと言われましたが、それでも説明できないので、宇宙から飛来したのではないか?と地球外生命の探査に望みをかけている有様です。しかし、それは出所を探しているのであって、生命の起源の説明にはなり得ません。

すなわち、観測事実は種類の中の変化のみで、それは生命の起源の説明にも、単細胞生物からヒトへの進化の証拠にもなりません。進化論とは、証拠に基づく科学ではなく、無神論を前提とした、人の意見(哲学)でしょう。

著者について

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事務局 editor

安井 亨 (やすい・とおる) バイブル&クリエーション/ゴフェルトゥリー・プロダクション主事。聖書と科学に関する訳書多数。